後悔しない新築住宅の外観・内装・設備の選び方を教えます
| 設計と間取り
「せっかく建てるのだから、おしゃれな家にしたい!」でもどうすれば?
具体的にどのようにしていけばよいのかインテリアコーディネーターと相談しながら決めていくのが家づくりの「コーディネート」。
コーディネートの要は最初に「軸」を決めること。コーディネーターのアドバイスを活かして、お気に入りのスタイルを実現しましょう。
コーディネートのスタート!お気に入りのスタイルを探しましょう
最初のご相談から資金計画と基本プランが決まると、いよいよコーディネートのスタート。コーディネートは「お色決め」といわれ、その名の通り屋根・外壁といった外観と、床・ドア・水回りの設備といった内装の、すべての色目や素材を決めていく作業です。
事前の準備としては、インターネットや雑誌などで好みのインテリアのスタイルを見つけておくとよいでしょう。スタイルも多様です。
・ナチュラル
・モダン
・シック
・西海岸風 など
ここ数年は、ブラックやダークブラウンの色目をメインにした「男前スタイル」や、そのダークな色目を無垢材の床や家具に変えて素材感を出した「塩系インテリア」なども話題になっています。ご年配のご家族は重厚感・高級感のあるスタイルを好む傾向があります。
イメージを伝えるためには写真を持参するとよいでしょう。若いお客様はスマホ片手にインスタグラムを見ながらお話しすることもよくあります。
その住宅会社の住宅展示場や完成見学会で気に入った事例を挙げても構いません。展示場や見学会は空間全体が見られるので、イメージ作りの参考にもなります。
初期の段階では、全体でも一部分でもたくさんのイメージ写真を見せた方がコーディネーターもお客様の好みを把握しやすくなります。
まずは好みのスタイルをしっかり決めておくことがポイントです。
インテリアコーディネートの基本はトータルバランス
イメージが固まると、いよいよ「お色決め」をしていきます。
(1)外観の決め方
外観の色目と素材は「外壁」→「瓦」→「サッシ」→「玄関まわり」の順に決めていきます。
面積の広い「外壁」から決めていくことがコツ。外壁が決まったら、その色目に瓦の色目を重ねていくという感じです。サンプルを使って検討するときには、サンプルを自然光で見てみると実際の色目が分かりやすいでしょう。
ドアも種類が多く迷いそうですが、デザインが「ナチュラル」「シック」「シンプル」「エレガント」といったカテゴリーに分かれているため、自分のスタイルに添ったカテゴリーから選ぶことがポイント。メーカーのショールームで実物を確認することもできます。
(2)内装の決め方
内装も外観と同様に面積の広い「床」から決めていきます。
ナチュラルな色やダークな色など、どんな色目で仕上げたいのかをイメージしてみましょう。素材は木材やシートなどが一般的ですが、キッチンだけタイル貼りにするといったこだわりの方もいます。
床の次は壁面。ここで床とちぐはぐな色目や素材を選んでしまうと、その後が選びにくくなってしまいます。とはいえ「この色とこの色が合う」と直感では分かりづらいものです。施工例の写真などでカラーコーディネートを確認してみましょう。
床と壁面がバチッと決まれば、細かい部分もおのずと決めやすくなります。
住宅全体に共通する窓枠やドアを選び、リビング、それから各部屋へと決めていきます。
つい色々な素材に手を出したくなりますが、そうするとごちゃごちゃとした印象になってしまうので要注意。コーディネーターのアドバイスを聞きながら、住宅全体のまとまりを大切にしましょう。
(3)設備選び
キッチンやユニットバス、洗面、トイレは住宅会社が提携しているメーカーから選びます。
メーカーにはそれぞれ「売り」があるので、「このメーカーのこの機能を使ってみたい」「デザインや色はこのメーカーが気に入った」など優先したい基準で選ぶとよいでしょう。キッチン、ユニットバス、洗面、トイレはそれぞれ異なるメーカーを選んでも構いません。
メーカーのセットされた設備ではなく、オリジナルの設備を造作することもできます。
たとえばトイレでは便器のタンクから手洗いの水が出てくるタイプが主流ですが、小さいお子さんがいる家族では、便器とは別に手洗いを取ることも最近増えてきました。
また、外から帰ってきたときにすぐに手が洗えるように、玄関近くに洗面を設置することもあります。
ただしデザイン性の高い洗面は、お手入れが苦手な方には掃除が行き届かなくなってしまう恐れも。メーカーの設備は機能性や掃除しやすさに優れているので、自分の生活スタイルにはどれが合うかをよく考えて後悔しないように選びたいですね。
- 軸となるスタイルをしっかり決める。
- トータルバランスを大切に。
- 自分の生活スタイルに合ったタイプを選ぶ。
カーテンや照明、家具は住宅のコーディネートの仕上げ
(1)カーテンの選び方
意外に面積が広く、部屋の印象を左右するのがカーテン。
あらかじめコーディネートをしておけることが新築のメリット。生地と色目を選び、窓枠のサイズに合わせてオーダーをします。
最近はデザイン窓枠(既成枠でないサイズ)を採用する住宅が多いので、市販のカーテンからサイズを探すことは難しいかもしれません。ぴったりサイズはやっぱり気持ちがよいものです。
洗えるカーテン、水拭きできるブラインドやロールカーテンもあるので、場所に応じてお手入れしやすい素材を選びましょう。
(2)照明の選び方
照明によって全体のバランスが崩れてしまってはもったいないもの。照明も住宅スタイルに合ったデザインを選びましょう。また、ダウンライトや間接照明は住宅の躯体に加工が必要となるため、事前にコーディネーターに要望を伝えておいてください。
部屋の大きさに対する適切な照明の量は、素人ではなかなか分かりづらいでしょう。リビングは明るくしたい、寝室はあえて照度を落としたいなど、コーディネーターに生活イメージを伝えて照明の量を調節してもらうことをおすすめします。
ダウンライトや間接照明を多く用いた部屋では、「実際住んでみたら思っていたよりも暗かった」ということもあるかもしれません。その場合はあとからスタンド型ライトをプラスして調整することもできます。
ダウンライト:天井に埋め込んで取り付ける照明。
間接照明:光源からの光を天井や壁を照らし、その反射光を明かりとして利用する照明。
(3)家具の選び方
家具はコーディネーターと一緒に選ぶケースと、住宅のお引渡し後にお客様がご自分で購入するケースがあります。今使っている家具を引き続き使いたいという方もいるでしょう。
ご自分で購入する場合は、床の色目とのバランスに注意が必要。色目だけでもコーディネーターに相談してみるとよいでしょう。
また、住宅会社によっては住宅展示場に配置している家具メーカーと提携していて、気に入った家具があれば取り寄せが可能なこともあります。その場合は、新居の間取りに家具のサイズ感が合うかどうかをチェックしましょう。
家具も一度購入するとなかなか買い換えることができないので、失敗しないように選びたいですね。
悩んだときには…
コーディネートの期間はおよそ半年間。ときには迷走してしまうこともあるかもしれません。
外観を決めているときには他の住宅の外観ばかりが気になってしまったり、壁紙を決めるときには友人宅の壁紙ばかりに目がいってしまったり。こうなると視野が狭まって全体のバランスが見えなくなってしまいます。
そんなときには、最初の直感に立ち戻ってみるとよいでしょう。直感的に「いいな」と思ったものは本当に好きなものであることが多いのです。
最初に軸をしっかり決めておくことで迷ったときの道しるべになります。
直感がないという方には、「統一感」という基準で選ぶことをおすすめします。一見無難なように思うかもしれませんが、実は「無難」も大切。ベースを無難にしておくと、後からテイストをプラスすることもできます。
中庭住宅のコーディネートの特徴
中庭住宅には専門のコーディネーターが6名おり、住宅のお引渡しまでをサポートしています。営業担当者と連携することによってお客様のこだわりをいち早くキャッチし、コーディネートのご提案に活かしています。
キッチンやユニットバス、洗面、トイレの設備は7社のメーカーと提携しているのでバライエティ豊富。中庭住宅ではお客様が選びやすいよう「標準仕様」の設備も設定しています。
また、カーテンは打合せの段階で生地を仮決めしておき、住宅に壁紙を貼り終えると生地サンプルを当てて色目の最終確認をしてからオーダーに入ります。
一つ一つの選択をお客様に寄り添いながら、好みのスタイルを実現できるようにサポートしています。
住宅のコーディネートはそのご家族を映す鏡のようなもの。家族間のバランスも大切です。
ご家族でどんな住宅にしたいかを話し合っていただき、コーディネーターにその思いをお聞かせください。ご家族が思い描くスタイルを一緒に作っていきましょう。
私がご案内しました
中庭住宅株式会社 インテリアコーディネーター部 係長
インテリアコーディネーター、二級建築士
佐々木智美
中庭住宅株式会社 インテリアコーディネーター部 主任
光元まなみ